
インタビュー
愛犬クッキーがくれた勇気:父の想いを継ぎ、日本発の旅ブランドを創る T&S 斉社長の挑戦
目次
ジェレミー(38歳)
大学卒業後、大手不動産投資ファンドに就職するも、4か月で退職。その後はシェアハウス事業や海外サービス(Uberなど)の日本展開を支援する「立ち上げ屋」として10年ほど活躍。30代前半でリタイアし、現在は愛犬との暮らしを楽しみながら、新しい生き方・働き方の発信を行っている。
まずはジェレミーさんの経歴を簡単に教えてください。
アメリカの大学卒業後は上海のアメリカ系不動産投資ファンドに入社しました。朝晩の通勤やスーツ文化が自分にはどうしても合わないと感じ、半年未満で退職。その後は大学院に進学しつつ、シェアハウスの立ち上げ、不動産投資、海外サービスの日本進出支援などを10年くらい続けてきました。
愛犬ロンくんを迎えたのはリタイア後ですか?
です!32歳の時にリタイアを決断し、時間的な余裕が増えたので同じマンションに住んでた友人の犬を預かってみたら意外と楽しくて、『じゃあ自分でも飼えるじゃん』と気づいたんです。もともとはコーギーが好きだったんですけど、いろんな犬を預かったり、有識者に話を聞いたりした結果、毛が抜けにくくてどこでも連れて行きやすいトイプードルを迎えることにしました。それがロンです。今は、ロンが人間大好きなので、近所や同じマンションに住む友達とも預け合いがしやすく、外出する時もほとんど困ることがありません。
インタビュー中もずっとロンくん人にくっついてますもんね!愛犬の性格をしっかり把握してライフスタイルを作っているところとても参考になります!
都内で犬と暮らしたいと思っても、物件選びで苦戦する人が多いとよく相談を受けます。実際、ペット可物件についてどう思われますか?
やっぱり物件数はまだまだ少ないです。でも僕の経験上、ペット可物件には大きなメリットがあります。まず需要が高いから、
1.賃貸に出すときに借り手がつきやすい
2.売却するときにも「ペット可」を求める買い手が多いので、流動性が高いんです。
とくに大型犬までOKとなると希少性がより高まり、外国人ファミリーなどの需要を取り込めます。なので、投資としても有望だと感じています。
でも「うちはペット不可です」と言われることも多いですよね。そこを変えたご経験があると伺いました。
あります。築年数がある程度経った中古マンションを購入したんですが、そこは当初ペット不可でした。ただ、管理組合で理事の一人になって、規約を変えるということをやったんですよ。
具体的には、国土交通省が示している標準管理規約を参考に「エレベーター内では抱っこしましょう」「飼育頭数は1匹まで」などのルールを設ける。あわせて「ペット可にすると資産価値が上がる」「古い物件ほど“付加価値”としての差別化が有効」という点を他の区分所有者に説明したら、結果として8割ほどの賛成を得ることができました。
なるほど。単に「犬が好きだから」の主張ではなく、資産性の向上という切り口で説得したんですね。
そうです。マンションって例えばペット可に変わったり、管理状態を良くしたり、メンテナンスや修繕をしっかりすることで、売却の際に物件価値が高くなったりします。ペット不可のままだと、今後どんどんペット可物件のニーズが増える中で売りにくくなる恐れもあります。「実はみなさんの利益にもなるんですよ」というお話をすると、ペットを飼っていなかったオーナーでもスムーズに進むことが多いですね。
特に大型犬可の物件は本当に少ないと聞きます。そのあたり、投資面でも大きなチャンスがあるんでしょうか?
あります。都心部で大型犬可のマンションはかなり限られるので、買いたくても見つからない人が多いのが現状。つまり、希少性が高い=高値でも売れやすい。
もし中古マンションの管理規約を変更して「15kg以上もOK」にできれば、外国人ファミリーや大型犬を希望する日本人世帯など、今まで取り込めなかった層を一気に集められます。これはペットを飼っていない人でも資産価値として魅力的なんですよ。もちろん規約・細則をしっかり決める必要はありますが。
ジェレミーさんはリタイアされて、自宅で犬と過ごす時間も増えたと思いますが、一方で家にいない時間もあるわけですよね。
そうなんです。実は1日のうち家にいない時間がけっこうあるなら、家をいろいろ活用できるんじゃないか、というのが僕の考えです。たとえばエアビー(民泊)や撮影スタジオとして貸し出すとか。
ただ日本の多くのマンションは「住むだけ」しか想定していません。でも最初から“多用途”を想定した設計・管理規約にすれば、撮影用に利用する人がいても、ペットと暮らす人がいても、トラブルなく過ごせるんじゃないかと思うんです。
家を“自分専用”にするだけでなく、稼働していない時間帯に“収益化”するわけですね。
そうです!それこそペットもOKにしておけば、たとえば「ペット対応可の民泊施設」はまだまだ少ないので大きな武器になりますよね。そういう多様な使い方ができる住まいが増えれば、不動産を長く大切に使う文化につながるんじゃないかと思います。
賃貸物件では民泊としての使用基本的にNGですが、自分がオーナーであれば、自由に設定できるので、よりペット可の物件を増やすことにも繋がりますね!
【ジェレミーさん手がける物件例】
リタイアされてから、愛犬との暮らしを中心にさまざまな情報を発信されていますが、今後どんなプロジェクトや活動を計画していますか?
一番やりたいのは、民泊や撮影スタジオ、ペット可の要素を一つにまとめた“多用途マンション”の開発ですね。家って、一日のうちに人がいない時間が長いので、そこを収益化できる仕組みがあると面白いと思うんです。しかも「大型犬OK」とか「ペット何匹までOK」といった柔軟なルールを設けられれば、これまで諦めていた愛犬家の方にも喜ばれますし、投資面でも価値が上がるはずなんです。
確かに、「ペット可」でしかも「民泊利用OK」だと、いろんな可能性が広がりそうですね。具体的にどのあたりで進めようと考えていますか?
都内のある程度アクセスが良いエリアを狙っています。山手線圏内だったり、主要駅から数分圏内だったり。特に撮影需要や短期滞在需要が見込めるエリアは、ペット可の民泊というだけで他にはない価値になると思います。実際、友人や知り合いの海外からの訪問者に「大型犬OKのAirbnbない?」と聞かれることが結構あるんですよね。
なるほど。そういった物件を増やすことで、犬を飼いたいけど物件に困っていた人の選択肢が広がりそうです。開発に向けて、課題は何ですか?
管理規約の問題が大きいですね。マンションだと、ペット可にするだけでも管理組合との話し合い・合意が必要なので、最初から「ペット可」「民泊OK」の状態で分譲・販売することが重要になります。あとは騒音対策やゴミの扱いなどを想定して、住民が快適に暮らせる仕組みを設計段階から作っておく必要がある。そこの初期設計をしっかりやれば、愛犬家だけでなく「家を柔軟に使いたい人」全般にとって魅力的になると思います。
今の暮らしもかなり自由だと思いますが、さらに「家を活用する仕組み」をアップデートしていくんですね。最終的に目指している姿はどんなイメージでしょう?
「AIやロボットが働いてくれる未来」が来ると考えているので、人間が“生きるために必死に働かなくていい環境が当たり前になると思うんです。そのとき、家や不動産ってどういう形が最適なのか――そこを考えると、単純に“住むだけ”じゃもったいないし、“ペット不可”とかで制限をかけてしまうのももったいない。
僕は「新しい暮らしのモデル」を自分自身で一つ形にして、それがきっかけで社会全体が少しでも変わっていくと面白いな、と。愛犬と自由に暮らしつつ、不動産活用もして、空いた時間やお金でさらに新しいプロジェクトを立ち上げる――そんな“選べる生き方”が当たり前になれば最高ですね!
【ジェレミーさんが提携するファンズ不動産株式会社について】
ジェレミーさんが提携するファンズ不動産株式会社は、「エモーションとテクノロジーで不動産業界を⾰新する」をミッションとし、「SNS不動産®」を始めとした今までにない体験の提供を目指しています。ファンズ不動産が提供する「SNS不動産Ⓡ」は、SNSを介してキュレーターが暮らしと物件を提案する新しい不動産サービスです。
不動産売買におけるセンターピンは「顧客接点」にあります。昨今、生活者の可処分時間の使い先がSNSへ大きく変容している中、消費者から強い信頼を集めるキュレーター(インフルエンサー)を介して、不動産のプロ達により厳選された物件情報を発信しています。この仕組みにより、消費者が「信頼できる人を介して不動産と出会う」ということを可能にします。
*「SNS不動産」はファンズ株式会社の登録商標です。
ファンズ不動産への不動産購入・売却のお問い合わせは、以下公式LINEよりお気軽にご連絡ください。
30代前半でリタイアし、自由なライフスタイルを実践しているジェレミーさん。そこには愛犬との暮らしだけでなく、「ペット可にすることで不動産価値を上げる」「家を多用途に使うことで社会全体をもっと豊かにする」といった不動産への新しい発想が詰まっています。
「都心で犬を飼いたいけど、物件が見つからない」という悩みも、一歩踏み込んで**「管理規約を変える」「築古マンションに付加価値をつける」**という視点を持つことで、驚くほど選択肢が広がるかもしれません。
これから物件選びをする人はもちろん、いま住んでいるマンションがペット不可で困っている人も、ぜひジェレミーさんの事例を参考にしてみてはいかがでしょうか。愛犬とともに過ごす暮らしと、不動産の価値向上――その両立を実現するヒントが、きっとここにあるはずです。