【犬のしつけ】飼い主の食事中に吠えるのをやめさせる方法｜無視は効果的？

ゆっくり食事を楽しみたいのに、愛犬が足元で吠え続けて落ち着かない…」 「無視しても吠え止まなくて、つい食べ物をあげてしまう」

このようなお悩みはありませんか？ 飼い主さんの食事中に犬が吠えるのは、単なるわがままではなく、過去の経験や期待に基づいた**「学習の結果」**です。つまり、正しい手順を踏めば必ず修正できます。

この記事では、食事中の「要求吠え・興奮吠え」をやめさせるための具体的な手順と、失敗しないための環境づくりについて解説します。

吠える原因は主に2つ。「要求」か「興奮」かを見極める

対処法を変えるために、まずは愛犬がなぜ吠えているのか、その心理を特定しましょう。

①「私にもちょうだい！」という【要求吠え】

飼い主さんの顔を見て「ワン！ワン！」と強く吠えるタイプです。 「吠えればご飯がもらえる」「かまってもらえる」と学習してしまっています。過去に一度でも食事を分け与えたことがある場合、このケースがほとんどです。

②「いい匂い！嬉しい！」という【興奮吠え】

尻尾をブンブン振りながら、落ち着きなく吠えるタイプです。 ご飯の匂いや準備の音に反応し、「おいしいものが出てくる！」とテンションが上がってしまっています。

要求吠え対策は「徹底的な無視」が唯一の正解

「うるさいから」と声をかけたり、目を見たりしていませんか？ 実は「静かにしなさい！」と叱ることも、犬にとっては「反応してくれた（ご褒美）」になってしまいます。

心を鬼にして「いないもの」として扱う

要求吠えを止めるには、「吠えても絶対にいいことは起きない」と学習させる必要があります。

• 目を合わせない
• 声をかけない
• 体に触れない

この3つを徹底してください。最初は余計に激しく吠えることがありますが（消去バーストと言います）、そこで根負けせず無視し続けると、犬は「あれ？無駄だな」と諦めます。

静かになった瞬間に褒める

吠えるのを諦めて静かになった瞬間、あるいは自分からお座りをして落ち着いた瞬間に、初めて褒めてあげてください。「静かにするといいことがある」と教えるのがポイントです。

興奮吠え対策は「落ち着くまで待つ」を繰り返す

興奮している犬に対して、飼い主さんが一緒に高い声を出したり騒いだりするのはNGです。

興奮が収まるまで食事をスタートしない

準備中に吠え始めたら、準備の手を止めてください。 愛犬が「あれ？」と思って吠え止むのを待ちます。静かになったら準備を再開します。これを繰り返し、「静かに待たないとご飯（人間の食事）が始まらない」と理解させます。

「お座り」「フセ」でクールダウンさせる

興奮が高まる前に「お座り」や「フセ」のコマンドを出し、物理的に動きを止めるのも有効です。

そもそも吠えさせないための「3つの環境づくり」

トレーニングと並行して、「吠えなくて済む環境」を作ることも重要です。

①人間の食事より先に、愛犬にご飯をあげる

空腹状態だと、どうしても食べ物の匂いに敏感になります。 先に愛犬のお腹を満たしておくことで、人間の食事への執着を減らすことができます。

②食事中は「ハウス（クレート）」に入れておく

テーブルの近くにいると、どうしても期待してしまいます。 人間の食事中は「ハウス」や「ケージ」に入れ、物理的に距離を取りましょう。この際、中にお気に入りの「長持ちするおやつ（ガムなど）」を入れておくと、愛犬も退屈せずに過ごせます。

③家族全員で「ルール」を統一する

一番の失敗原因は、家族の不一致です。 「お父さんは厳しいけど、お母さんはくれる」という状況だと、犬は「誰なら通用するか」を試すようになり、吠え癖が余計に悪化します。絶対に人間の食事を与えないよう、家族会議でルールを決めてください。

まとめ：食事中の吠えは「無視」と「暇つぶしグッズ」で解決！

▼今日の対策ポイント

• 要求吠えは、目も合わせず徹底的に無視する。
• 家族全員で「絶対に人間の食事をあげない」を統一する。
• 食事中はハウスに入れ、夢中になれるオモチャを与える。

「無視しても吠え続けて、ゆっくりご飯が食べられない…」 そんな時は、ハウスの中で「長く噛めるおやつ」を与えて、愛犬の意識をそちらに向けるのが最も手軽で平和的な解決策です。

▼食事中の「暇つぶし」におすすめの長持ちおやつ